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趣味の世界を中心に、私taipaが日々思うことを述べていきます。

ジョンマンの故郷・中浜を通って土佐清水へ 三十八番金剛福寺(完結編)

トンネルを出て10分くらいで海岸線に出ると、少し先に鉄筋4階建ての建物が見える。足摺岬より先で大きな建物のある街といえば大浜のはずで、大浜まで着けば中浜はすぐ先である。午後2時前に大浜に到着した。バスに乗り遅れるリスクは避けなければならないので、ここからは極力バス通りを歩く必要がある。

ちょうど、予定していたよりも1本前のバスが足摺岬方面から走ってきて、中浜方向に通り過ぎて行った。バス停で時刻表を確認するとやはり1時間半前の便であった。残すところあと約5kmだから、よほどハードな道でない限り土佐清水まで歩くことは可能である。

少し安心して、へんろ道に入る。このあたりのへんろ道は民家の軒先を通る狭い道で、漁村らしく結構な登り下りがある。10分も歩くと中浜に着いた。墓地のある坂道を登ると中浜小学校で、壁にカウボーイハットのおじさんの絵が描いてある。小学校から下りてくる交差点には「知らない人にはついていかないように 中浜万次郎」の立札がある。

中浜万次郎は、もともとこの漁村で育った漁師であった。乗っていた船が難破して鳥島に漂流し、そこで何ヵ月も救助を待った。たまたま近くを通ったアメリカの捕鯨船に助けられ、船長の養子となってアメリカの学校で勉強する。その頃江戸幕府は鎖国しており本来なら帰国できなかったが、幕末のごたごたで幕府も海外経験のある人材を求めていたことから、将軍直参の旗本となったのである。

わずか百軒足らずの漁村に育ち、ろくに読み書きもできないまま10かそこらで漁師となったにもかかわらず、アメリカに渡っていまの高校生くらいの年齢から学校に通い、後に通訳として諸外国との交渉にあたるほどの語学力と専門知識を身に着けたのである。実際にアメリカの学校に通ったというアドバンテージがあったにせよ、勝海舟や福沢諭吉といったアクの強い旗本連中と渡り合ったのだから、並大抵の頭のよさではなかったのだろう。

そのあたり、帰ってから井伏鱒二の「ジョン萬次郎漂流記」を読んでみたが、あまりにもあっさり書かれていてよく分からなかった。いろは47文字よりabcの方が数が少ないから簡単だったなどと書かれているけれど、そんなものではないだろう。ハングルやタイ、アラビア文字が歳いってからだと頭に入らなくなるのを考えても、容易なことではないはずである。

そもそも、現代の村上春樹とかを読んでいる感覚からすると、これが小説なのか、これで直木賞なのかという感想をもってしまう。登場人物の内面についてほとんど書かれていないし、車谷長吉いうところの「虚実」がない。これで直木賞なら、「深夜特急」だって直木賞をあげなくてはなるまい。昔の小説といっても、夏目漱石はもっと昔なのである。

さらに集落を進むと、再び海岸線に出る。ジョン万次郎の記念碑や生家跡への案内図が掲げられている。「ジョン万次郎を大河ドラマに」とも書かれている。せっかくだから生家跡を目指して集落内の狭い道を進む。

ブロック塀に「ここが万次郎の母の実家」などと書いてある。150年以上前の家がまだそのままの場所で続いているというのは、さすがである。生家跡は復元されたもので、普通の民家であった。再びへんろ道に戻る。坂道や階段を登り切ったあたりが資材置き場のような施設で、そこで県道と合流する。今度は下り坂で、そこを下ると海に出た。

すぐ先に港と、その向こうに大きな街が見える。土佐清水である。時刻は14時20分、あそこまで1時間なら楽勝だろう。そう思ったら道は湾内をぐるっと迂回する形で続いていて、午後3時まで歩いても目指すプラザパル停留所には着きそうにない。このバスを逃すとたいへんまずいことになる。

仕方なく、足摺病院前のバス停でバスを待つことにした。近くの銀行でおカネを下ろし、スーパーでバナナとペットボトルの飲み物を買う。バナナを食べているうちにバスが来た。バスで中村まで、そこから土佐くろしお鉄道とJRで宿泊地の高知市内に向かったのでありました。

この日の歩数は64,338歩、距離は37.5kmで、これまでの最高記録を更新して区切り打ちを終了した。この回(第6次)の区切り打ちの総距離は141.1km、1日平均では28.2kmと、札所も少なかったため前回(第5次)より1日平均1km半ほど多く歩くことができました。

[ 行 程 ]真念庵 14:30→
[5.2km] 15:55 下ノ加江(泊) 5:20→
[7.0km] 7:00 大岐海岸 7:00→
[3.5km] 7:45 以布利じんべえ広場 8:00→
[13.5km] 11:05 三十八番金剛福寺 11:30→
[5.7km] 13:10 松尾トンネル入口 13:15→
[2.4km] 13:45 中浜 14:00→
[5.3km] 15:05 土佐清水
 
p.s. 四国札所歩き遍路のバックナンバーはこちら。モバイルフレンドリー対応済。


大浜と中浜は隣同士。中浜はジョン万次郎の出身地である。中浜小学校の絵は、万次郎時代のアメリカ人?


中浜には万次郎の銅像や記念碑、生家がある。このあたり、へんろ道が登ったり下ったり、民家の軒先を進んだりする。


午後2時頃には土佐清水のすぐ近くまで来た。だが、これから湾内を回り込むので、すぐ対岸に見える市街中心部まで1時間以上かかる。

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ハンドルは、足しげく通ったマカオの島から付けました。
当時から使っているので、昔の知り合いの方が分かるように引き続き使用しています。
以前、China方面からの大量のスパムに占領されてしまった苦い経験があり、コメント欄は数日間のみopenにしています。

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