さて、今年の東京予選、私の成績はどうだったのかというと、50人中7位。つまりあと2人というところで予選落ちしてしまったのだった。前にも書いたように、ファイナルテーブルまで残ったら後は腕の要素が大きい。反省しなくてはならない。
ラストハンドはAKvsQQ、何も落ちずにゲームセットとなった。しかしこの時点で、私が持っていたチップは22,000点。残り7人だからちょうど平均チップである。見ていたteshiさんから、「あそこは下りでしょう」と言われてしまった。確かに、下りた方が望みがあったようである。
しかし、すでにアンティ500の1000-2000、1周で6500点減る。つまり、あと3周しか持たない。周りをみるとショートスタックが2人いて、この時点で私は4位。黙って回していたら1周すると当落線上である。すでにオールインが入っていてハンドはAKスーテッド。まず五分五分のじゃんけんにはなる。受けても半々、下りても半々、なら受けようということで受けたのだが、結果的にはショートスタックを喜ばせることになってしまった。
でも、帰り道でこれ以上に反省したのが、同じく残り7人、
AAでJKオールインを受けてしまったことであった。確かにプリフロでは85:15で絶対有利だが、フロップでKが落ち、ターンでJが落ちた。この直前の手でオールイン対決を勝って、続くハンドがAAだったのでノータイムコールだったのだが、さて、この判断がどうだったか。
伏線はその前のハンドで、A7vsKKの不利なオールイン対決で、2345と落ちて逆転してしまったのである。ここをあっさりエースなら別の展開もあったと思うのだが(なぜか、KKを見ても負ける気がしなかった)、ターンでまくって冷静な判断ができなくなってしまった。修行が足りないとしか言いようがない。
もちろん、これを受けるかどうかは議論のあるところで、勢いに乗って一気に決めてしまうという考え方も当然ありうる(なんたってAAである)。一方で、すでにこの時点でチップ量は4万点を超えているので、全体のチップ量が15万点だからほぼ安全圏。余計なリスクは負わないという選択肢もあった。いずれにしても問題は、よく考えないで受けたということである。
予選の場合は上位5人に入ることが重要で、トップで通過しようがチップ1枚しか残らなかろうが関係ない。本場のトーナメントであれば、より高い賞金にチャレンジすることは意味があるが、ここでリスクを取る必要があったのかどうか。確かに、85%の確率で「当確」から「当選」になるけれども、15%の確率で「当確」から「当落線上」になるのだ。
常々書いているように、起こってほしくない25%は半々の確率で実際に起こる。15%だって、実にしばしば起こるのを見てきた。少なくとも、チップを数えて熟考してから受けるべきであり、ノータイムで受けることはなかった。
それともうひとつ、十分なチップを持っているにもかかわらず、もっと欲しいと思うのは、
人間がいやしいからではないかと大変落ち込んだのである。ことはポーカーの巧拙にとどまるものではなく、普段自分でも批判している「カネがすべて」という考え方、「強欲」という人間のいやしさを自分も持っているのではないのか。
何のためにポーカーを戦っているのかというと、狭義にはゲームに勝つため、広義には人生を豊かにする=楽しむためである。今回はあと2人に勝ち抜けばよかったのに不必要なリスクをとり、結果的に最後の最後で楽しむことができなかった。猛省するとともに、二度とこうしたことをしないようにしなければならない。ポーカーにおいても、人生においても。
考えてみると、十数年戦ってきた中で、プリフロのAAを下りたことはなかった(フロップ以降はもちろんある)。今回がその初めての機会だったかもしれないし、それを身に染みて教訓とできたことが、今年の収穫と思ってあきらめることにしよう。
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1. 無題
予選ではお会いすることができませんでしたが
シニアでお会いできることを楽しみにしています。
で、TAIPAさんのハンドについて勝手にコメントさせて頂ければ
私はAKs対QQではコール30%、フォールド70%でしょうか?
AA対KJsではコール90%、フォールド10%にしています。
ショートが2人いたとしても順当に飛んでくれる訳もないので
難しいところではありますがなるべく自分が喜んで勝負を
する必要がない以上50%以上の勝率が望めるところでオールイン勝負を
したいですね。
AAは捨てても構わないと思いますが勝負に行くのなら
負けたときにどうプレイするかの方針を考えておく必要が
あった様に思われます。
しかしチップを持っているプレイヤーが良いハンドでショートを
飛ばしに行くのが悪いとは思えません。
(考え方次第ですけど)
私の場合67名参加で7名勝ち抜け、残り12名
ブラインド 800-1600 アンティ200でカットオフ15,000点オールイン
私はSBでハンドはKK、25,000点は持っていましたが
「コール」を宣言するのに熟考しました。
結果的に勝ったのでファイナルテーブルは楽勝でしたが。
では25日はお手柔らかにお願いします。