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趣味の世界を中心に、私taipaが日々思うことを述べていきます。

亀田vs拳論 片岡氏、出廷(中編)

ざっと数えたところ、傍聴者は25人ほどで、直前の東電関係訴訟より少し増えている。ほとんどがサラリーマンスタイルだが、何人かラフな服装の人もみられる。被告代理人尋問における片岡氏の発言趣旨は以下のとおり(文責は私taipaにあります)。なお、問題となったタイトルマッチでは、JBCを立ち会わせないで当日計量を行うというトラブルもあったのだが、訴訟とあまり関係がないので触れられていない。

① 2013年9月3日に行われた世界タイトルマッチについては、JBC職員であるA氏(法廷では実名であるが、支援ブログの記載は仮名であるので、同様に仮名とした)から試合前日に受け取ったメールに「モメている」という表現があったので、トラブルが発生していることは知っていた。かなり大きなトラブルだと思ったが、自分はその場にいなかったし、まだ事実関係も明らかでないので、その時には記事にもしていないしブログにも書いていない。

② 試合当日、A氏から電話があり、亀田側による監禁・恫喝の事実について知った。A氏は興奮した様子で震えるような声だった。早口でまくしたてるような調子で、当日あったことについて話した。「あいつら、とんでもないですよ」「やめろと言うのにビデオを回され、部屋を出ようとするとのど輪のようなこともされた」「言葉は敬語だが、やくざのような態度で威圧された」と聞いたことが記憶に残っている。

③ 事実関係を確認するため6人の記者仲間に連絡したところ、そのうち3人の記者が現場にいて様子を聞くことができた。報道関係者が部屋の外に出された後、和毅選手が出入口で立ちふさがり、中から大声が聞こえたということだったので、実際にA氏のいう監禁・恫喝があったものと確信した。だが、この時点でもブログには書いていない。

④ 試合翌日、東京スポーツ紙が亀田・JBC間でトラブルがあったことを報道した。内容をみて、これまで自分が取材したものと同様の事実が裏付けられたものと判断し、ブログに掲載した。

尋問の中で印象深かったのは、「その3人の記者に証言を頼んでみましたか?」という質問に対し、「お願いしたのだけれど、断られました。理由の一つは亀田兄弟は今後も取材対象となるので、不利な証言をして関係を悪くしたくないこと。第二に、違う媒体の記者に対し、自分が取材した事実を明かすことは好ましくない、ということでした。」

また、ブログでこの事実を公表した意図について、「私はボクシングの試合は公明正大に行われるべきであり、そうでなければ試合への興味は失われると思っている。一部選手の暴挙により世界タイトルマッチの公正な運営が妨げられたことについて、公表してボクシングファンの意見を聞きたかった。なお、当時は、ブログへの投稿によって報酬は得ていない」との趣旨で証言があった。
 
続いて原告代理人からの反対尋問である。まずは女性弁護士の片岡弁護士(同じ名字だ)から。早口で質問をたて続けに行い、事実関係について、「聞いたのは電話かメールか」「メモはとったか」「そのメモを提出できるか」と何回もしつこく尋ねる。答えている途中で、「はいいいえだけでいいです」と言って話をさえぎる。

これは反対尋問の典型的なやり方である。証言の矛盾を突くというのが表立った理由であるが、しつこく質問することにより証人(この場合は被告人本人)をいらだたせて失言を誘い、「この証言は信用できませんよ」と裁判官に印象付ける狙いがある。だから、ゆっくり考え(るふりをし)てから答えてもよかったと思うのだが、反対尋問に合わせてスピーディに答えることで、かえって裁判官に実直な印象を与えたかもしれない。

ここで印象的だったのは、証拠書面を示して同僚の片岡弁護士が質問している最中に、行列のできる北村弁護士が証人席まで歩いて行って示されている証拠を確認し、自分の席に戻って改めて書類を見直していたことである。

これが「ふり」でなければ、行列のできる北村弁護士は事前に同僚弁護士ときちんと打合せをしていなかったか、あるいは資料をちゃんと見ていなかったか、もしかするとその両方ということである。私には「ふり」には見えなかったし、そういうふりをする意味もなさそうだ。

さて、いよいよ行列のできる北村弁護士の登場である。いくつか当たり障りのない質問をした後、「あなたはAさん(JBC職員、裁判時は実名)は、大げさなことを言う人だ、誇張の多い人だという印象を持っていませんでしたか?」(このあたり、仮名ではニュアンスが伝わりにくいのですが。おそらく裁判官にも伝わらなかったと思う)と質問した。

「いいえ。そのような印象を持ったことはありません。」「でもね。別の裁判のAさんの証言では、和毅選手の手の甲が軽く触れただけだと言っているんだよね。」

笑っている場合ではなかった。一瞬置いて、被告代理人から「私の記憶では、軽くとは言っておりません」と異議。裁判長も「それはそちらの裁判の調書を見ないとね」と陪席裁判官と話している。すかさず北村弁護士、「いや、そこはどちらでもいいんですが、『のど輪』という言葉は、あなたは聞いていないんじゃないですか?」

このあたりは行列のできる弁護士のダーティテクニックである。その場では確認できない証拠を使って、証言の信用性に疑問を投げかけている。ただし、ここでの片岡氏の証言がよかった。「確かに聞きました。『のど輪』などという言葉が自分の中から出てくるとは思いません。」

行列のできる弁護士のダーティーテクニックは続く。「さきほどからJBCの調査というけれども、JBCは調査の結果、亀田側に何の処分もしてないんですよね。あなたそれ知ってましたか?」これに対する証言も100点であった。「知りません。まだ調査中と聞いています。」

JBCの調査については、調査の結果亀田サイドに何らかの処分を下したというプレスリリースは行われていない。したがって、処分は行われていないという北村弁護士の質問はグレーではあるけれども嘘ではない。もちろん、片岡氏を動揺させ、失言を招こうというのが大きな狙いである。ただし、JBCが調査の結果、事実があったことは認定したものの処分をしないことはありうる。それはJBCの裁量の範囲であり、本件訴訟とは関係がない。
 
さらに、「東スポの記事では、監禁という言葉も、恫喝という言葉も使っていない。それなのに、あなたのブログではそれらの文言を使っている。しかも、『東京スポーツで既報のとおり』と書いてある。これは、あたかも東スポがそういう言葉を使って報道したかのように読者を誘導するものだ。東スポ記事のどこを見て、あなたは監禁とか恫喝とか読めるというんですか?

さすがにこのあたりは行列のできる弁護士である。ただ、ちょっと割引きされるのは、おそらくそのことに気付いたのは先ほど同僚弁護士が尋問している最中なので(資料を見直したときだ)、かなり詰めが甘かった。これまでの裁判でもすべて出席している訳ではないようなので、資料の読み込みが足りなかったのではないか。
 
これに対する片岡氏の証言が、「どこということはなく、全体です」「監禁という言葉には軟禁状態ということも含まれると思います」等だったので、事前にきちんと準備しておけば、さらに追及することもできたはずだ。しかし結局のところ、「ジャーナリストなんだから、言葉の使い方には慎重であるべきでしょう」と皮肉を飛ばすにとどまったのである。

このあたり、傍聴していて、「これは聞いとくべきなんじゃないか」という点を二つほどスルーしていたように思う。(まさかこのブログを見るとも思わないが、相手方のヒントになるといけないので、裁判が決着するまで書かない)

その後、被告代理人からの再尋問、裁判官からの尋問(特に関心があったのは、ブログの日付と追記する際の手順)があって、3時半前に尋問は終了。追加書証の確認と次回期日を決定して、この日は閉廷となった。長くなったので、口頭弁論の感想及び今後の見通しについての私見はまた次回。(この項続く)

p.s. 亀田vs拳論+JBC、過去記事のバックナンバーはこちら

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1957/04/08
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ハンドルは、足しげく通ったマカオの島から付けました。
当時から使っているので、昔の知り合いの方が分かるように引き続き使用しています。

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