Go Down Gamblin' Blog

趣味の世界を中心に、私taipaが日々思うことを述べていきます。

亀田vs拳論 判決!

1月27日、東京地裁において亀田vs拳論の損害賠償請求訴訟の判決があった。判決は、拳論・片岡氏に亀田兄弟への名誉棄損があったことを認め、各150万円、合計300万円の損害賠償を命じるものとなった。

翌28日のスポーツ紙の報道は意外なほど小さく、デイリースポーツに囲み記事があったくらい。むしろ読売新聞の扱いの方が大きかった。「去る者は日々に疎し」なのか「君子危うきに近寄らず」なのか、あるいは世間の関心そのものがなくなってニュースバリューがないのか、ともかく亀田サイドや行列のできる弁護士が期待したような大きなニュースにはならなかったようである。

さて、この件に関してはいろいろ書きたいことがあるのだが、まず、この判決自体がどういう論旨で導かれたものかについて考えてみたい。

判決理由としてスポーツ紙等では、「ブログの内容は真実とは言えず、裏付け取材も十分と認められない」と書いてあるが、私が思うに、それはあくまで補足説明に過ぎず(もし裏付け取材を行っていたとしても結論は同じと思われる)、ポイントは若干違う。
 
前にも書いたことだが、すべての人には自分の体験したこと、知りえた事実、あるいは意見を表明する自由がある。それは内容によって相手方の評判を落とすことになるが、それが不法行為(名誉棄損)にあたるかどうかは表現の自由及び知る権利と比較考量される。その比較考量において考慮すべき点として、公共性・公益性・真実性の三点がある。

今回の場合、公共性・公益性については問題とならなかった(片岡氏の主張が認められた)。問題となったのは真実性である。「監禁と言っているけれども、監禁してないよね」というのが判決に至るもっとも重要な裁判所の判断なのである。

裁判所も、「マスコミ関係者等を締めだした」密室状態で「廊下に聞こえるほどの大声で」やりとりしたことは認めている。しかし、身体の自由を奪った訳ではなく、少なくとも見た目上は強要や脅迫なしに数分間やりとりした場合に、監禁・恫喝となるかというとならないということである。

このことはすでに結審しているJBC職員A氏の判決文でも指摘されているはずなので、当然片岡氏側の弁護士としては対策を立てなければならなかった。世間一般では、「密室状態で」「拒絶したにもかかわらずカメラを回しながら」「敬語は使っているが威圧的な態度で」応対するのがどういうことか見当がつくのだが、裁判所的には「犯罪行為ではない」ということである。それがいい悪いの話ではなく、それを前提として対処しなければならないということである。
 
真実性についてはそういうことで不利だとしても、真実相当性、つまり真実であると信じるだけの客観的根拠があったかということが次の問題である。ここで、例の裏付け取材の話が出てくるのだが、裏付け取材以前に指摘されるのは、「そもそも最初にA氏から聞いた話からしても、監禁という結論は出てこないのではないか」という点である。

ここは私も認識が甘かったところなのだが、裁判所は監禁という言葉をきわめて限定的かつ厳密にとらえているということである(法律家としてはそうあるべきだろうけれど)。あまり適当な例でないかもしれないが、「泥棒」も「誘拐犯」も刑法犯に変わりはないが、「泥棒」なら比喩で逃げられるが「誘拐犯」は名誉棄損になるということかもしれない。

相手の行為を監禁と言い切った場合、それは刑法上の監禁罪に該当するものでなければならない。それが裁判所の見解だとすると、「軟禁や監禁状態という意味も含めて、監禁という表現」という片岡氏の主張は結果的に採用されなかったということになる。裁判所にとって、「監禁」は「誘拐犯」と同様の言葉だったのである。
 
片岡氏の主張は、細かい言葉の使い方はさておき、亀田サイドがJBC職員に対し、威圧的な態度で自分達に有利な取り決めを引き出そうとしたことを取材を通して知ったので、公共性・公益性の観点からこれを公表したということである。その大筋については、裁判所は認めているように思われる。

ただ、「監禁」という言葉の使い方が、裁判所の考える厳密な使い方でなかったので、そこを行列のできる弁護士に突かれてしまった。そういう展開にならないようにこちらにも弁護士が付いているのだけれど、残念ながら今回はうまく運べなかった。前にも言ったように、民事訴訟は正義の実現のためにあるのではなく、証拠に基づいて当事者間の利害調整を行うものなのである。

少々書き足りないので、続きはまた改めて。(この項続く)
  
p.s. 亀田vs拳論のバックナンバーはじめ、ボクシング関連記事のまとめページはこちら

↓ どれかクリックしていただけるとうれしいです。

にほんブログ村 旅行ブログ 遍路・巡礼へ にほんブログ村 ライフスタイルブログ 定年後の暮らしへ にほんブログ村 アウトドアブログ 軽登山・トレッキングへ
にほんブログ村 格闘技ブログ ボクシングへ にほんブログ村 その他スポーツブログ アメフトへ

拍手[8回]

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

プロフィール

HN:
taipa
年齢:
60
HP:
性別:
男性
誕生日:
1957/04/08
職業:
リタイアしました
趣味:
たくさん
自己紹介:
ハンドルは、足しげく通ったマカオの島から付けました。
当時から使っているので、昔の知り合いの方が分かるように引き続き使用しています。

カレンダー

09 2017/10 11
S M T W T F S
1 3 5
8 10 12
15 17 19
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

最新コメント

ブログカウンター


この数字は、2005年2月にniftyで開設してからの通算数字です。

忍者ランキング