Go Down Gamblin' Blog

趣味の世界を中心に、私taipaが日々思うことを述べていきます。

アムナットvsゾウ・シミン戦展望

IBF世界フライ級タイトルマッチ(3/7、マカオ)
   チャンピオン アムナット・ルエンロエン(タイ、14戦全勝6KO) 4.5倍
O挑戦者 ゾウ・シミン(中国、6戦全勝1KO)1.2倍

前にも書いたけれど、ボブ・アラムのアジア戦略には胡散臭さ以外のものを感じることはできない。少なくとも現状において、村田諒太が世界のミドル級戦線に伍していける実力を備えているとはいえないし、マッチメークをみる限りそうするつもりもあまりなさそうだ。しかし、少なくとも村田はミドル級であり、いずれは強い相手と戦って真価を問われることになるだろう。

一方、ゾウ・シミンである。私は個人的に「作られたヒーロー」とみているし、これまで骨のある相手と戦ったこともない。前回のカンピチットが無敗の地域王者と言われるかもしれないが、かつて日本に来て倒れて帰ったタミフルだかタフミルだかいうボクサーもそういう戦績だったはずである。その相手ですら倒し切れず、6勝のうち1KOという決め手のなさはどうなのか。

マーケットとして未開拓で、将来の可能性を否定できないことから、NFLをはじめメジャースポーツも、ボクシングも、中国市場に注目している。確かに、数億の人口を有する中国がPPVでメイウェザーやパッキャオを見るとすれば、これまでの売上が倍になるというのも非現実的とはいえない。

しかしながら、中国人の庶民がレジャーとしてスポーツを楽しむようになるには、まだまだ遠い距離があると言わざるを得ない。なにしろ中国は、一党独裁の共産主義国家なのだ。政党や政策の是非を議論できない国において、スポーツを論じる風土が育つのだろうか。仮にボクシングで強い選手が出るとしても、キューバのように選手個人が亡命してビッグマネーのチャンスを得るという形にしかならないだろう。

かなり昔のことになるが、1970年代(オイルショックの頃だ)に同様のことがアラブ系のボクサーについて言われたことがある。しかしながらアラブ系で世界的なボクサーといえるのは20年後に登場したナジーム・ハメドを待たなければならない。しかもハメドは英国への移民の息子である。アラブ在住でアラブ系の強豪ボクサーはいまだに現れていない。

さて、ゾウ・シミンにとって、幸運だったことと不運だったことがある。幸運だったのは、世界ランカーの層が薄く強豪選手も少ない軽量級だったことで、一時期噂されたようにライトフライ級で戦うのであれば、階級最強になることもできたかもしれない。不運だったのは、本来のクラスであるフライ級が、近年まれにみる激戦区となっていることである。

今回挑戦するアムナットは、かつて井岡が標的としたようにこの階級で最弱のチャンピオンである。Boxrecのランキングではフライ級10位、ロマゴンやエストラーダ、レベコといった他団体チャンピオンはおろか、ブライアン・ビロリア、ジョバンニ・セグラ、エドガル・ソーサといった元チャンピオンにも引けをとっている。

それは、アムナット自身がそうした強豪選手と戦っていないことを示しているし、ゾウ・シミンにも同様のことがいえる。そうした強豪に勝って実力を示す前に穴チャンピオンに勝って、あとは名ばかりの世界ランカー相手に防衛戦を重ねるのだとすれば、最近まで日本でもあったケースとよく似ている。

もともと米国の大手PPVの戦略とは、強い者と強い者を戦わせてビッグマネーファイトを作っていくというものであったはずである。にもかかわらず、ファイト自体の魅力でファンを引き付けるのではなく、タニマチの多さでいい商売をしようというのがボブ・アラムのアジア戦略というのであれば、それはTBSのやったところの昔の沢村忠、最近の亀田と大差ないのである。

ただ、この試合の勝敗については、KOはできないだろうけれどゾウ・シミンが判定をものにしそうだ。確かにアムナットはエリートアマからプロ入りした王者ではあるものの、世界戦ではスプリットデシジョンでしか勝っておらず、しかも今回は完全アウェイで、相手は井岡ほどには弱くないのである。
 
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コメント

1. 無題

僕のこの試合の予想を書いておきます。

ゾウ・シミンKO勝利!!

少し前までは...
スタミナのない者どおし、グダグダの展開になり、アムナットの反則まがいのホールドも重なって、全く噛み合わない試合になるだろうと考えていましたが...

マカオでやるためアムナットの反則は厳しく捌かれるだろうし、そうなってくるとアムナットの勝機はかなり少なくなるだろうとの予測です。
アムナットの対アローヨ戦などを観てみますと...
中盤以降のホールドを、審判が正当に捌いていたのならば、ああいった結果にはなっていなかったはずです。
完全にアローヨが試合をコントロールしていましたから。

今回の試合も、そういった展開に持ち込まれることも十分に考えられますが、おそらくはそうはならないのではないかと期待します。

そうであるならば...テクニックで明らかに上回っているのはゾウ。
そして、前回の試合はゾウにとってかなり大きな意味を持った試合になったはずです。
序盤の展開は完璧と言えるほどのもので、綺麗なダウンも奪っていますし、リズムの転換、自然なスイッチなどを含む、魅せる試合をこなす余裕すらありました。
途中、バッティングなどもあり、結果的に12Rを経験したことも、彼にとってはかなりプラスになったはずです。

少ないキャリアの中でも、この試合は大きな意味を持っているでしょうね。
確かに相手のレベルは低いですが、ゾウの自信にもなったようですよ。


後半はいつものようにグダグダになっていましたが...
序盤はホントに見事でした。
パワーレスですけど、かなりの運動センスです。

youtubeにはないようですので、中国の動画サイトから。
ゾウ・シミンvsクワンピチッ・13・リエン・エクスプレス
http://v.youku.com/v_show/id_XODMzNDY3OTgw.html

よかったらご覧になってみてください。

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プロフィール

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taipa
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60
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性別:
男性
誕生日:
1957/04/08
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リタイアしました
趣味:
たくさん
自己紹介:
ハンドルは、足しげく通ったマカオの島から付けました。
当時から使っているので、昔の知り合いの方が分かるように引き続き使用しています。

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